物語 止まらぬ出血 その6(最終章) 「いろいろお世話になりました」 真由美の夫はやっと彼女をこの異空間から連れて帰ることができるという安堵感を示すような表情をしながら深々と頭を下げた。顔には喜怒哀楽といった感情はなく、モノクロな気分の浮き沈みだけが映っていた。 霊安室の玄関前... 2017.05.23 物語