第42回日本母体胎児医学会によせて

学会・研究会

津市での学会

明日から、三重県津市で、三重大学の池田智明教授が主催する第42回日本母体胎児医学会が開催される。学会の幹事の一人である私は、幹事会のため今日、津市入りする。

第42回日本母体胎児医学会学術集会

学会への想い

毎年この学会は私にとって大切な学会の1つである。
周産期(いわゆる産科)の学会としては、日本周産期・新生児医学会が一番規模の大きなもので、日本産科婦人科学会、日本超音波医学会などでは、婦人科腫瘍や生殖・内分泌分野の演題も含んだものとなるが、複数の学会会場の中で、周産期領域のみの演題が集められるため、他領域の専門家との討論をすることが少ない。

産科婦人科という集合体

一般的には、「産婦人科医」と称されるし、実際の診療現場では、大学病院や都市部の大規模な病院でなければ、産婦人科医が、悪性腫瘍の手術を行い、腹腔鏡で子宮筋腫を摘出し、不妊症患者の治療を行いながら、妊婦健診と分娩と取り扱うということは、多々あることであるし、私も以前はそのような勤務体系の中で、今で言うところの初期・後期研修の時期を経験してきた。
しかし、周産期、婦人科腫瘍、生殖内分泌、女性医学、感染症など、それぞれの領域の医療技術が発展し、それぞれの領域の学問体系がより深くなると、正直なところ、「すべてが専門ですし、すべてができます」という医師はいないだろう。
実際、日本産科婦人科学会という産婦人科医が集まる最も大きな学会では、各領域がそれぞれに会場に分配されるため、それぞれの領域の知識を得る機会がないに等しい。

母体胎児医学と他領域の融合

今回の学会において池田会長が挙げられたテーマは、母体胎児医学と他領域の融合である。
生殖補助技術の発展によって、様々な状況の女性が妊娠に至り、また、悪性腫瘍の既往や合併をした妊婦さんが増えている。遺伝医療の発達によって、出生前診断の領域では倫理的課題が解決できないほど、技術的発展のスピードが目覚ましい。

もともと、とても熱い討論を繰り広げられるこの学会において、様々な分野の専門家が一堂に会して議論ができることがとても楽しみだ。
せっかくだからお伊勢参りでも、なんて時間がないのは仕方ない。

 

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