流産・切迫流産

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流産・切迫流産とは

妊娠したにもかかわらず、妊娠の早い時期に赤ちゃんが死んでしまうことを流産と言います。
妊娠22週(赤ちゃんが胎外では生きていけない時期)より前に妊娠が終わることをすべて「流産」といいます。
なぜ妊娠22週なのかといえば、日本では妊娠22週以降は、胎児が生存可能である時期とされているからです。ここで“日本では”としたのは、諸外国では妊娠24週未満を流産としているところが大半だからです。
医療の進歩、新生児医療の進歩によって妊娠22-23週で出生した赤ちゃんが助かるようになっため二十数年前に妊娠22週未満に定義が変わったのです。

妊娠22週未満の中でも、妊娠12週未満の早い時期での流産が多く、流産全体の約80%を占めます。

流産は体質なの?

一般的に、妊娠の15%前後が流産に至ると言われており、下記の調査研究でも15%となっています。多くの女性が経験する疾患です。「決して珍しいこと」でもないですし、「私が特別な体質」ということでもありません。

Obstet Gynecol. 2015 Jun;125(6):1313-20. doi: 10.1097/AOG.0000000000000859. Research Support, N.I.H., Extramural; Research Support, Non-U.S. Gov't

この調査研究おいて注目すべきは、

多くの人が流産は5%程度かそれ以下の頻度であると思っていた。
流産したのは「ストレスがあったから」「重たい物を持ったから」ということが原因だと思っていた。

という認識がされていたということです。つまり、流産になるのは何か特別なことで、しかも、自分に原因があるんだと思ってしまう傾向があるのです。

流産の原因の大半は、受精卵ができるときに起きた染色体異常です。つまり流産は“運命的に決まっている”と言えるでしょう。

わたしが動いたからいけなかった、仕事を休めば良かった、体質なんだ、と自分の責められる患者さんが多いのですが、そんなことはありません。

ただし、習慣流産といって流産を3回以上繰り返した状態の時に詳しい検査を行うと、何らかの原因が見つかる場合もあります。(多くの場合は原因不明となります)

流産の種類

切迫流産

子宮内に胎児(ないし胎芽)および付属物(絨毛膜・羊膜など)がとどまっていて、少量の出血がある場合や、下腹部痛がある場合などに、総じて“切迫流産”と診断される。
「切迫」とはいっても、1)妊娠が継続できる場合、2)結果的に流産に至る場合のいずれかに至るかは経過をみないと判断できません。

稽留流産

子宮内に胎嚢を認めるも、胎児心拍を確認出来ない場合に稽留流産と診断します。

不全流産

流産が進んでいるけども、子宮内に胎児および付属物の一部が遺残している状態

完全流産

流産が進み、胎児および付属物が完全に子宮外に排出された状態

切迫流産の治療は?

切迫流産、特に妊娠12週未満の初期流産の時期の切迫流産に対して、安静や薬剤投与が行われる場合は少なくないでしょう。

しかし、安静療法も薬剤による治療も流産予防効果はないというのが現在の考え方です。

逆に考えれば、何かをしなかったから流産に至ったということもありません。

患者さんの中には不安感が強い方も多く、どうしても薬剤を希望される方もいます。その場合は、薬剤の効果についてご説明した上で薬剤が処方される場合もあるでしょう。

レインボーベビー

恥ずかしながら、レインボーベビー(Rainbow baby)という語句は知りませんでした。
雨(嵐)の後で現れる希望の光景である「虹」に例えて、流産後に授かった赤ちゃんのことだそうです。

医師は自然流産について「原因は不明で仕方ないよ」としばしば説明しますが、多くの女性にとって、流産体験による心の傷は中々癒えないでしょうし、次回以降の妊娠中の不安は計り知れないものでしょう。

What is a rainbow baby? Learn the meaning of the term "rainbow baby" and read inspiring rainbow pregnancy stories.
欧米では流産や死産または新生児や乳児のうちに亡くなった赤ちゃんの後に生まれた赤ちゃんのことを「レインボー・ベビー」と呼ぶそう。レインボーベビーを授かったママへの詩をご紹介したい。
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