第18回日本胎児治療学会

2年ぶりの開催

日本胎児治療学会の年次学術集会が2年ぶりに開催された。
吉澤穣治会長(昭和大学江東豊洲病院こどもセンター小児外科)のご尽力で、2022年12月11,12日の二日間に渡り、東京都品川区の昭和大学上条記念館で、現地会場とウェブ参加のハイブリッド参加の形式で行われた。
他の医学会がすでに数十年の歴史を有する中で、「胎児治療」という新しい分野のため、ようやく第18回の開催となった。

 

治療の普及と課題を感じる

自身が双胎間輸血症候群(TTTS)や胎児胸水などを中心に胎児治療を行ってきた中で、すでに十数年が経過し胎児診療に関わる医師の中ではすでに広く知られている治療手技であることを認識すると共に、確立されたかにみえるTTTSに対する胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術や胎児胸水に対する胎児胸腔羊水腔シャント術に対しても、様々な課題があることが改めて認識された。

  • 治療手技が困難な症例にどうすべきか
  • 治療成績を安定させるためにどうすべきか
  • 適応拡大はどうすべきか

といった医師の視点での「治療」に対する議論と共に

  • 患者さんへの説明やサポートはどうするのか
  • 施設間紹介における情報共有はどうするのか
  • 双胎妊娠では事前の可能性の説明をどうしていくのか

といった課題が抽出された。

治療を行う主体は医師だが、徐々にその視点が治療を受ける患者さんを中心にする思想へとシフトしていることに、胎児治療というものが徐々に成熟しているんだな、と感じた。

新たな胎児治療の取り組み

今回の学会では新たな胎児治療に対する発表と討論がヒートアップした。

  • 脊髄髄膜瘤
  • 重症大動脈狭窄症
  • 下部尿路閉塞
  • 羊水過少を伴う重症胎児発育不全

などの疾患に対する臨床試験や前段階の試みも行われ、新たな流れを感じた。

2022年へ向けて新たな希望と課題を感じた2日間だった。

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